No.131 (「ロシア革命」)  : 

「共産党独裁までのプロセスとはどのようなものか?」

三月革命により樹立された臨時政府は、ブルジョワ階級が中心であったため、労
働者と農民中心であるソヴィエトとの二重政権で不安定だった。レーニンの「四
月テーゼ」に基づくボリシェヴィキの六月蜂起は失敗したが、帝政派の反乱にケ
レンスキー内閣が無力であり民意が離れたため、レーニンは十一月革命を成功さ
せた。しかし、憲法制定議会選挙により生まれた議会を「プロレタリア階級(プ
ロレタリアート)による独裁」を名目にクーデタでつぶし、共産党一党独裁を実
現した。

<評価の観点>
関心・意欲・態度:

現在の中国(中華人民共和国)が、共産党独裁国家としてほとんど唯一のもので
あることに、大きな関心を持って学習に臨んでいる。

思考・判断:

六月蜂起に失敗したボリシェヴィキが、帝政復活を企図したコルニーロフ将軍の
反乱鎮圧の中心となって勢力を高めたため、十一月革命を成功させることができ
たことについて、的確に判断している。

資料活用の技能・表現:
「四月テーゼ」を読んで、レーニンが三月革命を評価しつつも、最終的には
社会主義革命の必要を訴えていることを確認している。

知識・理解:
レーニンは、十一月革命成功後の憲法制定議会選挙によって成立した社会革
命党中心の議会を、「プロレタリア階級による独裁」の名の下に解散させ、
共産党一党独裁を実現したことについて、基本的な知識を身につけている。